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日本服飾史

鎌倉時代


  

胴丸をつけた武士


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 胴丸[古称腹巻]は大鎧に次ぐ鎧で、構造がやや簡単、軽快な武装として一般武士が用いた。
 右脇に合わせ目があり、一連となって繞るのでその名がある。草摺は8枚、栴檀、鳩尾なく、弦走(つるはしり)に染革なく、背に逆板もなく、脇楯(わいだて)もない。木葉型の杏葉(ぎょうよう)という鉄具を肩上につける。鎌倉時代後期頃から大袖がつくと、この杏葉の位置は正面に移動する。
 腕に籠手(こて)、手に (ゆかけ)、脚に脛巾(はばき)、臑当(すねあて)、足は革足袋に乱れ緒(わらじ)、腰刀をさし、手に薙刀を持っている。
 この胴丸は黒糸胸赤縅[威]、かぶりものは兜を略して後3年型侍烏帽子をつけている。
 鎌倉時代末期から縅(おとし)[威]の配色にも変化が現れ、初期のものは沢瀉(おもだか)縅[威]の他には、2色以上を配した例は少なかったが、後に褄取(つまどり)縅や、肩や裾に華麗な配色が行なわれるようになった。
 顔の額から頬の上部、即ち顔の上半分を掩う為に、鍛鉄製漆塗の半首(はつぶり)をつけている。

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1  侍烏帽子(さむらいえぼし)
2  双籠手(もろごて)[左右共にて]
3  鎧直垂(よろいのひたたれ)
4  腰刀(こしがたな)
5  薙刀(なぎなた)
6  臑当(すねあて)
7  乱(みだ)れ緒(お)
8  杏葉(ぎょうよう)
9  押付(おしつけ)の板(いた)
10  草摺(くさずり)
11  脛巾(はばき)
12  半首(はつぶり)
13  鎧直垂の下(しも)[袴]
14  黒糸胸赤縅(くろいとむねあかおどし)[威]胴丸(どうまる)




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