風俗博物館
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日本服飾史

江戸時代


  

旅装の雲水


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 行雲、流水のごとく所定めずに行脚する意で雲水と呼ばれ、禅宗の修行の僧が旅をする時の如法[正式]な姿。墨染(すみぞめ)の直綴に墨の手巾(しゅきん)といわれる丸ぐけの帯を締め、白脚絆に草鞋(わらじ)、絡子(らくす)といわれる五条袈裟を肩に掛け、頭陀袋(ずだぶくろ)を前に吊しその上から袈裟文庫を前に、後付け行李を振分けにする。網代笠(あじろがさ)をかぶり、左手に坐蒲(ざぶ)を持っている。
 袈裟文庫の中には袈裟、坐具等を入れて袈裟文庫袋で包み、応量器[5ツ重ねの食器]、浄巾(じょうきん)を風呂敷に包みくくりつけ、鉢単(はったん)という黒の敷き紙をその下部にはさんでいる。その他、水板、刷(せつ)、匙(ひ)、箸、箸袋等食事用の品をはさみ、真田紐でしばり、道鉢袋(どうはつぶくろ)、風呂敷で結んで丸紐で吊し、後付け行李には日用の必需品を入れてこの丸紐にくくり、振分けとしている。
 禅宗伝来以来変わらぬ姿と思われ、今日もその姿を見ることが出来る。
 これは曹洞宗の形式で、臨済宗の形式はこれとやや異なる。

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1  網代笠(あじろがさ)
2  墨染(すみぞめ)の直綴(じきとつ)
3  小袖(こそで)
4  坐蒲(ざぶ)
5  直綴の裳(も)の部分
6  脚絆(きゃはん)
7  草鞋(わらじ)
8  丸紐(まるひも)
9  應量器(おうりょうき)[浄巾と共に風呂敷で包んでいる]
10  袈裟文庫(けさぶんこ)
11  鉢単(はったん)
12  風呂敷
13  後付(あとづ)け行李(こうり)
14  手巾(しゅきん)
15  頭陀袋(ずだぶくろ)
16  絡子(らくす)[丸く見えるのは絡子の環珮(かんぱい)
17  坐蒲につけられた前後の印(しるし)




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