風俗博物館
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日本服飾史

縄文式文化の時代


  

腰蓑をつけ、獣皮をかけた婦人


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日本の先史時代の石器時代は紀元前三世紀頃まで続くが 狩猟や漁労を主としたこの時代には縄文式土器の使用が見られた。大陸の文化から孤立し、其の範囲は北海道から沖縄迄及んでいた。貝塚土器や土偶でその生活の一端をしのぶことが出来る。
 数十年前まで石器時代そのままの生活をしていたといわれる濠州のアボロンジーという民族が裸身であるのに対して、日本の土偶には下半身の腰を覆うものや上半身の衣や顔面の覆いさえも窺われる。編物として細い繊維を編んだ布が土器の圧痕で推定され 後期には織物の実物も発見されたという。樹皮をうちくだいたタパのような繊維製品もあったのかも知れないし、魚皮、獣皮も用いられた事もあろう。
 ここでは鹿の夏毛の皮を上半身の衣とし、繊維を撚って紐状としたものを連ねて下半身を覆う腰蓑とした姿を想定してみた。
 [参考 愛媛県上浮穴郡美川村上黒岩、岩陰遺跡出土の線刻の女神像に腰紐と腰蓑が見られる。]

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1  鹿の夏毛の皮
2  繊維を撚って紐状とした腰蓑(こしみの)




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