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日本服飾史

平安時代


  

公卿夏の冠直衣


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 勅許によって常着である直衣を許された。これを雑袍聴許(ざっぽうちょうきょ)という。
 衣冠と形態が同じであるが、当色(とうじき)ではなく冬は白地有紋、夏は若年は二監[紅と監を経緯に織る]壮年以降は縹(はなだ)色、下には衵(あこめ)を出衣(いだしぎぬ)とし、単をうちに、指貫(さしぬき)[奴袴(ぬばかま)]をはく。指貫の色目、文様は年令、身分、家格によって異るが、ここでは4、50代の意味で縹色、顕紋紗三重襷文の袍とし、指貫は浅黄緯白(あさぎぬきじろ)藤の丸紋になっている。通常は烏帽子であるが、威儀を正す時には冠をつける。これを冠直衣という。冬には檜扇、夏は蝙蝠(かわほり)という紙の扇を持ち、懐中には帖紙を入れる

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1  冠(かんむり)
2  単(ひとえ)
3  衵(あこめ)
4  袍(ほう)[うえのきぬ][縫腋袍(ほうえきのほう)]
5  袍の欄(らん)
6  袍の欄の蟻先(ありさき)
7  衵が出衣(いだしぎぬ)になっている
8  指貫(さしぬき)[奴袴(ぬばかま)]
9  袍の格袋(かくぶくろ[はこえ])
10  帖紙(たとう)
11  蝙蝠(かわほり)[扇(おうぎ)]




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