「貝合せ」とは、本来は同じ種類の貝の姿の優劣を競う物合せのひとつである。
写真はこの「貝合せ」の様子である。これに対して「貝覆(かいおおい)」は平安末期以後の遊びで、蛤の貝殻の左右を地貝と出貝とに分け、地貝を並べて置き、出貝をひとつずつ出して地貝と合っているものを取り、多く取った方を勝ちとする遊びである。後世、一組の貝の内側に同じ絵を美しく描くようになった。後に、「貝合せ」と「貝覆い」は混同されるようになり、現在は「貝合せ」の名のみが残っている。