晩秋の宇治 |
すっかり秋の装いとなった宇治。
モミジに誘われるように、初夏にこのコーナーで紹介した辺りを再び訪れてみた。
今回も「県(あがた)神社」から「平等院」を経て宇治川の川べりに出、宇治川に浮かぶ島「塔の島」「橘島」、そして「朝霧橋」を渡って右岸の「興聖寺」「宇治神社」「宇治上神社」を散策するというコースである。
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春や秋の山のことを「山が笑う」と言うけれど、様々な色に彩られ、花が咲いたような山を見ると、なるほどよく言い当てたものだなと思う。
宇治川の川べりは秋霞がただよい、ぼんやりとしたモヤがかかって、まるで春のようだ。
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宇治は「興聖寺(こうしょうじ)」の坂、通称「琴坂(ことざか)」のモミジが有名だが、紅一色の時にちょうど行き当たるのは難しい。
琴坂はゆるやかに続く坂道で、坂の両側の樹々は青いまま。
行く先にこんな景色が待っているとは、下からでは想像できないくらいである。
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境内の大きなイチョウの樹。
「県神社」「宇治神社」では、ちょうど「七五三」に使われた“厄除けの茅の輪”が置かれていて、遅ればせながらお参りに訪れる人々の姿が途切れない。12月に入ると、早くも年越しの厄払いのために茅の輪をくぐりに訪れる人もいるそうだ。
晩秋から初冬に向かう、11月18日・25日、そして12月2日の3度にわたり、同じところをウロウロしていた。日曜日にしか出かけられなかったため、残念ながら「琴坂」の一番の見頃は逃してしまったが、それでも充分秋のモミジを満喫できた。
ふらり、と一人で訪れるには、宇治はもってこいの場所である。
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