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童舞(わらわまい)
賀皇恩
「藤裏葉」の六條院行幸では、公卿(くぎょう)の子弟が、順番に天皇らの前で舞楽を舞ってみせている。こうした元服以前の子どもが舞う舞楽を童舞という。童舞のための決まった曲目がとくにあるわけではないようである。この場面では、十歳ぐらいになる太政大臣(だじょうだいじん)の末子が「賀皇恩(がおうおん)」という舞楽を舞って、とくに誉められている。「賀皇恩」は唐楽として現在も曲は残っているが、舞は伝わっていない。曲名の由来である「王の恩を賀す」という意味から、貴人の賀などの場でよく舞われた。この場面設定にふさわしいので用いられたのであろう。
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迦陵頻(かりょうびん)
唐楽(からがく)(左さ舞まい)。「不言楽」、あるいはその形から「鳥」ともよばれる。天竺(てんじく)の祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の供養(くよう)の日に飛来した迦陵頻伽(かりょうびんが)の姿を写したという。迦陵頻伽は、極楽浄土に住む人頭鳥身の動物で、美しい声で歌を歌うという。本来は序・破・急があったが、現在は急の部分だけを子どもが舞う代表的な童舞である。四人で舞い、彩色された鳥の羽を背中に負い、童髪で天冠(てんがん)を頭に付ける。銅拍子を両手にもって舞いながら打つのは、迦陵頻伽の鳴き声をまねたものという。
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胡蝶(こちょう)
唐楽の迦陵頻(かりょうびん)に対応する高麗楽(こまがく)(右舞)の答舞が胡蝶になる。高麗楽の形式をとるが、実際は日本人の手になる楽曲で、延喜六年(九〇六)八月、宇多法皇の童相撲御覧(わらわすまいごらん)の際に、山城守藤原忠房が音楽を、敦実親王が舞を作ったという。舞人も迦陵頻と同様の四人で、童髪に天冠(てんがん)を着、山吹の挿頭花(かざし)を付け、手にも山吹(やまぶき)を持って舞う。背には彩色された蝶の羽を負う。
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