堀河院(在位1086〜1107)のときから、嵯峨野あたりで松虫・鈴虫などの虫を狩り、籠に選び入れて宮中に献上した。
本図はその虫狩りの場面を描く。
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七日 不堪田奏
九日 重陽宴
同 菊のきせ綿・菊酒
十一日 例幣
十二日 太秦牛祭
十三日 後の月見
行事 虫狩(虫撰)
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重陽の節供
九月九日は、陽数の極である九が重なることから重陽の節供と呼んで吉日とした。
菊の節供には菊の花びらを浮かべた菊酒を飲み、前日に菊の花に真綿を覆いかぶせ、菊花の露を真綿に移し、これで顔やからだを拭いて、菊の着綿とよび不老長寿を願った。菊酒が男性貴族社会で、着綿は後宮行事として女性の間で行われた。
また、この日には廷臣は茱萸を挿頭にし、茱萸を赤い布袋に盛って茱萸袋をつくり殿舎の柱に懸けて魔除けとした。
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