風俗博物館
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[年中行事]
月次公事屏風一双
正月「子の日松」
二月「列見」(れけん)
三月「曲水流觴」
四月「孟夏旬」
五月「献菖蒲」
六月「大祓」
七月「相撲節会」
八月「駒牽」
九月「虫狩」
十月「射場始いばはじめ」
十一月「五節舞」(ごせちまい)
十二月「追儺」

[宮廷文化のかたち]
[参考文献]
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輿で鞍馬へ出かけよう
虫垂れぎぬ姿で出かけよう
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年中行事と宮廷文化のかたち


財団法人風俗博物館の蔵品のなかに「公事屏風」と箱題された六曲屏風一双がある。絵絹を用い、軟錦で縁取りし、一扇ごとに一場面の宮廷行事を繊細に描いている。

款記はないが御所周辺の画師の手になるとみられ、作期には江戸後期が想定される。 右双の右端から「正月・子の日の小松引」「二月・列見」「三月・曲水流觴」「四月・孟旬」「五月・献菖蒲」「六月・大祓」、左双に移って右端から「七月・相撲節会」「八月・駒牽」「九月・虫狩」「十月・射場始」「十一月・五節舞」「師走・追儺」と進む。 以上により月次に朝廷で行われた儀式を描いた「公事屏風」と理解される。

今回の「京都文化博物館」での展示会(源氏物語と京都)に併せた藏品展示及び図録においては、第一部を「公事屏風」を中心にすえた「月次行事のかたち」(年中行事のかたち)、第二部を宮廷周辺の器物による「宮廷文化のかたち」とした。


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1. 月次公事屏風一双 40×138 屏風315×153 江戸後期

御所周辺で作画された月次公事(年中行事)を主題にした屏風類にあって、掲出は他に比べてより公事を中心においた作品である。

画師については、充分な比較の機会を得ぬが、画調からは、細見美術館藏の「年中行事図巻」冷泉為恭筆との近似性が指摘されよう。また伝来等の来歴を知る手がかりを持たぬが、御所周辺でなされた年中行事絵屏風調進の二例、「明正院七十画月次絵屏風・円照寺藏」・「冷泉為泰八十賀月次図屏風・冷泉家藏」を参考にするならば、掲出もまたこれと同じ長寿の祝いに関係して調進された可能性が想起されてくる。画師の款記がみられないのも二例に同じ。



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風俗博物館
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